

先日、6畳の部屋にエアコンを新しく設置しました。
エアコン本体だけではなく、設置工事なども含めて、かかった金額は約15万円。
正直、
「エアコン1台で15万円もするのか……」
と思いました。
もちろん、もっと安い機種を探すこともできたと思います。
でも、ここ数年の夏の暑さを考えると、エアコンなしで過ごすという選択肢は現実的ではありません。
昔なら「暑ければ扇風機で何とかする」ということもできたかもしれません。
でも最近の猛暑は、我慢すればいいというレベルではなくなってきたと感じます。
だから必要な出費だった。
そう思っているのですが、支払いをすると別の不安が出てきました。
「こうやって老後のためのお金が少しずつ減っていくんだな」
という不安です。
若い頃だったら、15万円の出費をここまで老後と結びつけて考えなかったと思います。
給料が入れば、また貯めればいい。
そんな感覚がどこかにありました。
ところが50代になると、同じ15万円でも感じ方が変わります。
60歳の定年が少しずつ近づいてくるからです。
私自身、現在52歳。
定年後の生活を考えると、できるだけ現金を残しておきたい気持ちがあります。
住宅ローンもあります。
大学生の娘の学費もまだかかります。
さらに、これから自分や家族のために、どんな大きな出費が発生するのかも分かりません。
そんな状況で15万円が出ていくと、
「これは本当に使っていい15万円だったのだろうか?」
と考えてしまいます。
エアコンはぜいたく品ではありません。
特に最近の暑さを考えれば、家族が安全に生活するために必要な設備だと思います。
それでも、お金が出ていくこと自体に不安を感じます。
考えてみると、50代の家計にはこれからもいろいろな出費があります。
どれも完全に避けられるものではありません。
冷蔵庫が壊れれば買わなければいけません。
給湯器が壊れれば交換が必要です。
車が必要な家庭なら、いつかは買い替える時期も来ます。
つまり、
「老後資金を貯めたいから、もう大きなお金は使わない」
というわけにもいかないのです。
これが50代のお金の難しいところだと感じています。
今回エアコンを購入して、もう一つ感じたことがあります。
それは、以前よりいろいろなものが高くなっているということです。
エアコン本体だけでなく、設置するためには工事費もかかります。
家電に限らず、食品、電気代、ガソリン代、さまざまなサービス料金など、生活しているだけで「高くなったな」と感じる場面が増えました。
給料が同じように増えてくれればいいのですが、必ずしもそうとは限りません。
すると、以前なら10万円で済んでいたことが15万円になる。
15万円だったものが20万円になる。
そんなことが積み重なれば、当然、貯金に回せるお金は少なくなります。
老後資金というと、
「毎月いくら貯金するか」
「NISAでいくら積み立てるか」
ということばかり考えてしまいます。
でも実際には、
「これから生活に必要なものが、いくらになっていくのか」
も考えなければいけないのだと思いました。
50代になって資産形成を意識するようになると、大きな買い物をするたびに別のことを考えてしまいます。
「この15万円を貯金していたら……」
「この15万円をNISAで運用していたら……」
そんなことです。
もちろん、そう考えること自体は悪くないと思います。
無駄遣いを減らすきっかけになるからです。
ただ、何でも投資や老後資金と比較するようになると、必要なものまで買えなくなってしまいます。
今回のエアコンもそうでした。
15万円を資産形成に回すことはできます。
でも、その代わりに暑い部屋で家族が我慢する。
それでは何のためにお金を貯めているのか分からなくなります。
老後のために今の生活を全部犠牲にするのも違う。
今回の出費で、そんな当たり前のことにも気づきました。
実は今回だけではなく、ここ数年の猛暑もあって、わが家では各部屋にエアコンを設置してきました。
最初は、
「寝室や子ども部屋なら安いエアコンで十分だろう」
くらいに考えていました。
ところが実際に使ってみると、値段以外にも考えたほうがいいことがあると分かりました。
わが家では、リビング以外のエアコンを東芝でそろえています。
同じメーカーにしてみると、スマートフォンのアプリから各部屋のエアコンを確認したり操作したりするのが思った以上に便利でした。
例えば、家族が設定している温度を確認して、必要に応じて離れた場所から調整することもできます。
一方、リビングだけは別メーカーのエアコンなので、アプリも別になります。
実際に使ってみて、
「家電は購入価格だけで決めればいいわけではないんだな」
と感じました。
数万円安く購入できても、毎日使うときに不便なら、その差額だけでは判断できません。
50代になった今は、単純な「安さ」だけではなく、長く使ったときの便利さまで考える必要があると思っています。
以前の私は、節約というと、
「できるだけお金を使わないこと」
だと思っていました。
でも最近は少し考え方が変わってきました。
50代になると、必要なものまで我慢してお金を残すことだけが正解ではないと思うようになりました。
大切なのは、
こうしたことを考えたうえで、お金を使うことなのかもしれません。
今回の15万円は確かに大きな出費でした。
老後資金だけを考えれば、使わないほうがいい15万円です。
でも、家族がこれから何年も快適に過ごすためのお金だと考えれば、意味はまったく違います。
ここまで書いても、やっぱり15万円は15万円です。
銀行口座の残高が減れば不安になります。
「これから定年までに、あと何回こんな出費があるんだろう」
とも思います。
だからこそ私は、今回のような出費を単に
「仕方なかった」
で終わらせないようにしたいと思っています。
生活費を見直す。
投資を少しずつ続ける。
そして会社の給料だけに頼らず、副業にも挑戦する。
15万円使ったから15万円を急いで取り戻す、という話ではありません。
ただ、
「出ていくお金を怖がるだけではなく、入ってくるお金も少しずつ増やしたい」
と思うようになりました。
52歳になった今、老後のお金について考える機会が本当に増えました。
住宅ローン。
教育費。
車。
家電。
そして老後資金。
考え始めると不安になることばかりです。
でも、60歳まで何も買わず、何も楽しまず、ひたすらお金を残すことが私の目標ではありません。
必要なものには納得してお金を使う。
その一方で、無駄な支出は減らす。
そして少しずつ資産形成を続け、副業などで収入源を増やしていく。
そんなバランスを作ることが、私にとっての「定年後の準備」なのだと思っています。
エアコンを設置して減った15万円。
通帳だけを見ればマイナスです。
でも今回、その15万円のおかげで、
「老後のために貯めること」と「今のために使うこと」のバランスを考えるきっかけになりました。
50代は、貯めなければいけない。
でも、生きていればお金もかかる。
この矛盾とどう付き合っていくのか。
これからも実際のわが家のお金の動きを見ながら、60歳までの準備を記録していきたいと思います。